平成16年10月2日(土)
真夜中の来訪者
このお話は、9月29日の出来事です。
外は、今年もう何度目か忘れてしまった台風が接近中で、雨が降っておりました。
その日、出張で遠出をした事もあり、疲労したNむらはいつもより(やや)早目に床に就いておりました。
無論、隣では可愛いJrと怖い妻がスヤスヤと寝息を立てたり、ゴウゴウと鼾をかいたりしていました。
Nむら家では就寝時は電気を消して真っ暗闇の中で寝るのが主流です。(電気代の節約とかではなく、その方がよく眠れるから)
PM11:50頃です。
RUUUUUUUUUUUU!
ふいに電話のベルが鳴り響きました。
夜中の電話はあんまり気持ちの良い物ではありません。
経験上、「訃報」とか、「緊急事態」とか、ろくな事がないのです。
ほぼ熟睡中でしたが、小心者なので、自動的に起きてしまいます。
「いやだなぁ」「出たくないなぁ」「なんでこういう時は男が出んといかんのや」とかぼやきながらも電話に出ます。
と
S急便さんでした。
お届け物だそうです。
疑問が2つ涌きました。
その1 |
今日到着予定の玩具あったっけ? |
その2 |
なんでこんな夜中に配達? |
一瞬「宅急便屋を装った強盗」とか荒唐無稽な想像もしてしまいましたが、本当に宅急便の配達でした。
そして、届いたのは、やっぱり玩具でした。
YAMATOの「伝説巨人イデオン1/600アクションモデル」です。
この商品は、当初6月に発売予定だったのに、延期となっていた物で、注文した私もなんか忘れておりました。(いや、待ちに待ってはいたんですけどね)
「伝説巨人イデオン」は、1980年頃放送されたロボットアニメで、あの富野監督の作品として有名。だと思っていましたが、職場のガンダム大好き後輩に聞いてみましたが、「知りません」と一蹴されてしまいました。(ジョネレーションギャップとも言われた・・トホホ)
内容も、人間の業や命について考えさせられる深い(と私は思うぞ)物でした。(未見の人はレンタルビデオ屋へGO!置いてないかもしれませんが・・・)
当時、小学校6年で多感な時期でもあった私はすっかりこの作品が気に入ってしまった訳です。(考えてみるとこの辺りが私のアニメ好きの原点かもしれませんぬ)
その後、この作品は、幾度か再放送がされ、ついに劇場版にまでなりました。(もっとも、当時は、少し人気のあるTVアニメは大体劇場版にもなってましたが・・・)
私も同級生のM君(クラス1の秀才、真面目な子、アニメあんまり見ない)と劇場へ見に行きました。(学校の規則で一人で行っちゃいけなかったのです。また、他の友人には断られたためM君を連行。傍迷惑。)
この劇場版がまた問題作品で、登場人物が全部死んでしまうのですが、(というか世界が滅んで再生みたいな)主要な登場人物については、一人一人「死ぬ」シーンが描かれていて、子供には結構キツイ内容だったような・・・・M君ゴメン。
このような作品自体の難解さに加えて、玩具販売のイマイチさもこの作品の知名度の低さと関係あるような気がする。
この作品のメカは、とにかく玩具の素材として「悪」かったのです。(無論番組内では凄くかっこよく描かれたのですが・・・)
主役のイデオン自体、元々箱を組み合わせたみたいな形なので、当時の技術では、立体化しても直立以外、ろくすっぽポーズもとれないし、(劇中の動きの再現?ゴム製でもなけりゃ無理!)敵メカ(重機動メカという、映画化したこともあり、殆どのメカがプラモ化されていたのだが)はそもそも人型すらしていない。(独特の形で私は好きだったが)
これではガンプラ好きの子供に受けようもなく、近所の玩具屋に後々まで取り残されていた姿が哀れでした。(え?未だにあるって?)
そんな訳で、番組放送から悠久の年月を経て現在の技術で甦った「伝説の巨人」!プロポーション良し、可動かなり良し!
もう買うしかないっしょ!
その後、2つの疑問も解決しました。
その1 |
発送しましたメールをチェックしていなかっただけでした。(っつーかノーマークでした) |
その2 |
私が配達希望時間帯を9:00〜12:00に指定してました。(いつもは7:00〜9:00に指定するんですけど、それだと7:00頃配達されることが多かったので、9:00〜12:00なら9:00頃来るかなと思って指定したのでした。まさか12:00直前に来るとは・・・読みが甘かったですな) |
「なんにしても待ちに待っていた玩具が届いたのは嬉しいことだ」などと呟きつつ振り替えると、そこには、私同様たたき起こされた妻が物凄い表情で私を睨んでいたのは言うまでもありません。
ちなみに、その間、Jrは熟睡中でした。
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